御意見無用(反社会学Q&A)

※以下のQ&Aは、2001年ごろに書かれたものです。2007年現在の私の考えとは異なるところもいくつかありますが、反社会学講座旗揚げ当時の記録として、そのままにしておきます。
御意見・ご質問などのメールをいただけば目を通しますし、場合によってはお返事を出すこともありますが、このページでお答えすることはありません。

メールは下記のアドレスまで。
(海外からの迷惑メールが年々増えるので、対策として画像データで表示しています。入力の際はおまちがえのないようにお願いします。)
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メールアドレスがGmailのものに変わりました。以前のインフォシークのアドレスもまだ有効です。旧アドレスに送られたメールはこちらに自動転送されるように設定してありますが、今後はできるだけ新アドレスにお願いします。


Q.反社会学ってなんですか。爆弾とか作ってるんですか。(足裏診断士・46歳)
A.まずは、きっぱりとおことわりしておきます。反社会学の目的は二つです。第一に、社会学という学問が暴走している現状を批判すること。第二に、不当な常識・一方的な道徳・不条理な世間体から人間の尊厳を守ること。以上。

暴力や破壊活動などの、他人に危害を加える反社会的行為を擁護するつもりは一切ありません。私個人は、基本的に一切の暴力行為を否定します。鉄拳制裁に教育的効果があるなどと認めれば、しまいには、ファシズムや爆弾テロにも教育的効果があると認めざるをえなくなってしまうからです。

Q.社会学は立派な学問です。立派な先生も大勢いらっしゃいます。それなのに社会学の悪口ばかり言って、なにがおもしろいんですか。不愉快です。(人間科学科専攻大学生・20歳)
A.頭の血のめぐりの悪いみなさんに、念のため申し上げておきますが、当サイトの内容は学問のパロディなのです。もう少しかっこつけさせていただくと、ある種のメディアリテラシーだと考えております。学者や研究者の書いた本だからといって、鵜呑みにするのは危険なのです。

私の語り口が皮肉やあてこすりたっぷりの理屈っぽいものなので、諷刺やブラックな笑いを理解できない頭の固い人にとっては、不愉快かもしれません。そういうタイプの人がまた、日本人には多くて残念です。 笑いというのは基本的に論理のズレから生じるものですから、論理的思考のできない人は笑いの許容範囲もひどく狭いのです。諷刺のおもしろさを解さず怒る人は、物事を一面的な感情論でしか見られない心の狭い人でもあるのです。

Q.なぜタイトルが「笑劇的反社会学」から「スタンダード反社会学」に変わったのでしょうか。(美人女将見習い・23歳)
A.当初は、社会現象を題材にしたコントを掲載していたので、「笑劇的」だったのです。でも、ネタが続かないのでやめました。「スタンダード」は「標準」の意味ですが、あまり深い意味はありません。なんとなく語感がいいので使いました。いずれ気が向けば、「プレミアム」講座も作るかもしれません。

Q.あなたは頭の中の知識だけで、ものを書いてる。文章というのは、人の心に訴えかけて、感動させなきゃいけないんだ。(カウンセラー・58歳)
A.知識の詰め込みばかりで、心の教育がなってない、と日本の学校教育を批判する意見をよく耳にします。なんとも間抜けで危険な意見です。心や感情は常に正しいとはかぎりません。その証拠に、戦争をしている人たちは、どちらの側も「自分は絶対正しい」という心を持っています。心は人を殺せるのです。「心でっかち」も「頭でっかち」と同じくらい危険であることに、なぜ気づかないのですか。心と知識が暴走するのを防ぐのが、思考力です。思考力の訓練がすっぽり抜け落ちていることこそが、日本の学校教育の最悪の欠陥なのです。

日本語は論理的思考には向かないなどとする説が昔からありますが、それは真っ赤なウソです。ごく初歩的な論理的思考の訓練すら受けていない人、あるいは論理的思考のセンスのない人は、何語を使おうと、筋の通った話などできっこないのです。

Q.ページ全体をひとつのテーブルでくくるのは、HTMLの作法に反している。(IT技術者・25歳)
A.ご指摘の通り、ページ全体をテーブルにして、横幅を600ピクセルで固定しています。(なにをいってるのかわからない方は、ホームページ作成の入門書をお読みください。)厳密にいえば、HTMLの作法に反するのでしょうが、読みやすさを優先しました。そうでもしないと、横1024ドットの解像度が標準になってしまった現在、画面いっぱいにブラウザを表示した状態では一行が長すぎて、非常に文章が読みにくいのです。逆に、標準VGA(640ドット)より小型の画面では横にはみ出しますが、ご容赦を。その他のテクニックはほとんど使っておりませんので、表示は軽いはずです。私はむしろ、スタイルシートでフォントを小さめに固定しているサイトのほうが、バリアフリーの流れに逆行した悪質なものだと思うのですが。

Q.このホームページを、わたしのホームページからリンクしてもいいですか。(ひきこもり・28歳)
A.このサイトはリンクフリーです。いちいち断りのメールなどは寄こさなくとも結構です。そもそも、自由に相互参照できるところがインターネットの素晴らしさなのですから、リンクするな、っていうほうが無理があります。ただし、著作権はありますので、図表や文章を無断でコピーしないでください。引用は構いません。引用を全面的に禁止したら、批評は成り立ちません。コピーと引用をどう区別すべきかは、通常の評論・論文・レポートの作法に準じます。なお、第1回から19回に関しては、書籍版『反社会学講座』で内容が訂正されている個所が多々ありますので、論文・レポートに引用の際は、できるだけ書籍版を参照してください。

Q.講義のタイトルの下にあるVer.1.1とかって、なんですか。(賤業主婦・29歳)
A. 講座開講当初は、サイトの内容を訂正した場合にバージョンをあげていたのですが、現在、内容を修正したものを書籍版『反社会学講座』として発売しております。そこで書籍版を決定版とさせていただきます。サイトでは今後も新しい回を追加していくつもりですが、過去の掲載分に関しては、基本的に内容の修正は致しません(ベータ版みたいな扱い)。書籍版の誤記・誤植などは、今後当サイトでサポートしていく予定です。

Q.社会学はフィールドワークをやっています。反社会学はやっていないようで疑問です。(研究助手・27歳)
A.フィールドワークは、限定された狭い地域を調査するのに有効な手法です。それを、集合的現象を扱う社会学で行うのは、自己矛盾としかいいようがありません。フィールドワークはもともと、民族学や文化人類学の調査手段です。これらの学問では、研究者の勝手な倫理的判断が禁止されていて、それぞれの民族や地方に固有の文化・風習を尊重します。文化人類学で「あの部族は裸で野蛮だ。アメリカ人より劣っているからダメだ」などと発言したら、袋叩きの目にあいます。

ところが社会学では、これに類することを平然といい放ちます。どういうわけか社会学は、キリスト教的倫理観と西洋文明を擁護する傾向にあります。社会学者はローマ法王の写真を定期入れに忍ばせています。社会学においてはフィールドワークは、自説を裏づけるのに都合のいい例を収集するために、悪意を持って行われることが多いのです。例えば、援助交際という名目で売春が行われていることを調査するのは結構です。しかし、それがいいか悪いかを決めるのは社会学者の仕事ではありませんし、そんな権利もありません。

Q.あんた、誰なんだ。(フリーダンサー・24歳)
A.イタリア生まれの30歳、パオロ・マッツァリーノと申します。「まっつぁん」と呼んでください。天然パーマでひげもじゃです。父は寡黙な九州男児、母は陽気な花売り娘でした。ナポリの下町では、三代続けば本物のラテン系といわれます。ですから私は失格ですね。父はマッツァリーノ家の婿養子になりました。父の仕事の関係で、幼い頃から世界中を転々としました。父の仕事は家族にも知らされておらず、いまだに謎のままです。深夜に出掛けることが多かったので、スパイか、マクドナルドの店舗清掃員だと思います。マッツァリーノ家の女性はみな骨太で、母も予想に違わず、出産後に炭水化物の食べ過ぎで激太りしました。私は現在、千葉県の幕張に住み、講師の仕事の他に、立ち食いそばのバイトをやってます。将来はフランチャイズで独立希望です。

Q.私はいつも、くよくよしてしまいます。前向きに生きられません。(OLお茶くみ系・25歳)
A.反社会学では以前から「前向き思考」の危険性に警鐘を鳴らしています。くよくよするというのは、少なくとも物事を考えている証拠です。ものを考えずに本能と経験のままに生きる人のほうが、危険分子なのです。くよくよする独裁者、くよくよする通り魔なんてのは、あまりいません。一般的に、悪人は決断力に秀でています。くよくよする人は「あの野郎、殺してやる!」と怒りに駆られても、「やっぱりやめようかな……」とぐずぐず悩んでいる内に殺意が遠のきます。前向きな人ほど、カッとなった勢いで悪いことをしてしまいます。加えて、前向きな人は「悪いことしても、反省すればいいんだ」と前向きな考え方をしますから、本当に反省しているのか疑問です。つまり、くよくよする人は社会に迷惑をかけない「いい人」なのです。自信を持って、くよくよしてください。

Q.ふざけてるのか真面目なのか、はっきりしてください。(麻薬犬・4歳)
A.真面目にふざけてます。


 ご意見・ご希望・ご質問があるという酔狂な方は、このページの上のほうにあるアドレスにメールをお送りください。

 質問への答は、できるだけこのページで答えたいと思います。上の例でもおわかりかと思いますが、真面目な意見には真面目に、無意味な質問にはいいかげんにお答えします。個人的に返事のメールを出すかどうかは保証致しかねます。

 メールは匿名でも結構ですが、上記の例を参考に、自分が何者であるのか、それと、年齢を明記してください。職業名ではなく、なにをやってるのか具体的にイメージできるように教えてください。「無職」や「フリーター」では漠然としすぎてますので、ひきこもり軍曹・純情ホームレス・旅人・人生評論家などがベターです。

 「会社員」も困ります。もうそろそろ、自分のことを十把一絡げに会社員やOLと名乗るのは、やめましょうよ。会社員にだって一人一人個性があるし、やってる仕事だって違うんですから。社長見習いとか、負け組係長とか、少しはイメージの湧くものをお願いします。「お茶くみOL」だとしても「企業内バリスタ」と開き直るくらいの誇りを持ちましょう。なお、年齢は、自分の良心の許す範囲内でサバ読んでもいいです。

 ただし勝手ながら、私は週に一度くらいしかメールをチェックしませんので、そのつもりで。火急の用件にはお答えできない可能性があると、お断りしておきます。

 また、メールには必ず意味のある件名をつけてください。迷惑メール対策のため、件名なしのものや、「こんにちは」「お願い」「よろしくお願いします」「ありがとうございました」などの単純な件名のメールは、自動的にゴミ箱行きになってしまいます。

[目次]

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